事務所がようやく性加害を認めたことを受けて、テレビ各局はジャニーズとの取引について声明を出したが、取引を「止める」と明言した局は現在のところない。
考えてみてほしい。今いったん仕事がなくなるのと、今後ずっと人権侵害状態が続くのと、タレントたちにとってどっちが不幸な状況だろうか。
筆者は正直言って、ジャニーズとテレビ各局の双方が「まともな企業」になるまで取引停止するべきではないかと思っている。(テレビプロデューサー・鎮目博道)
●傍若無人な商売をしてきたジャニーズは今さら変われるのか?
ジャニーズは根本的な改革をし、生まれ変わるのだという。しかし、主要な取引先であるテレビとの関係が続いたままでは、ジャニーズに改革への強いモチベーションは働きにくい。
テレビ局側の声明によれば、その理屈は「タレントは被害者で罪はない」といったところだ。だが、「罪のないタレント」がかわいそうだというなら、その期間は事務所ではなく、タレントに直接ギャラを支払うなどの方法もありえる。
これからジャニーズの問題を考えるときに、「ジャニー氏による性加害」にあまりに限定しすぎると正しい理解を妨げるはずだ。問題はそれだけではないからだ。
おぞましい児童への性虐待が認められたジャニー氏はすでに故人であり、今後再発することはない。被害者に誠意を持って粛々とジャニーズが謝罪し、補償をしていくしかない。
しかし、それに加えて考えなければならないのは、現在の所属タレントが新たに人権侵害に遭ってはならないし、さらに言えば、他の事務所に所属するタレントたちも人権侵害に遭ってはならないということだ。
誤解を恐れずに言えば、ジャニーズはこれまで、通常の商慣習上のルールでは許されるはずのないような"滅茶苦茶な商売"をしてきた。
テレビ局などの取引先に対して、そのタレントパワーを背景に、自分たちの意のままに強引な条件で取引をおこない、番組内容からキャスティングまで口を挟み、競合する芸能事務所を妨害したのみならず、報道機関の記者にまで無茶なクレームをつけるなど、まさに傍若無人な振る舞いをしてきた。
SMAPの元メンバー3人の番組起用が明らかに少なくなったことをめぐり、公正取引委員会がジャニーズに注意したこともあった。
このような事務所のタレントに人権が保障されるだろうか? 他の事務所のタレントにも人権蹂躙をしないだろうか? 私は今のままでは非常に怪しいと見ている。
東山社長は9月7日の会見で「テレビ局はジャニーズに忖度する必要はない」「辞めたタレントや競合グループの邪魔もしない」という考えを示した。だが、現場で動くジャニーズの社員は本当にこれまでの振る舞いを変えるのか。
タレントである東山社長にどこまで現場が見えているか疑問だし、経験のない経営者としての手腕にも疑問が残る。本来ならば、芸能とは無関係の業界から経営のプロを連れてきて「社会通念上許されないことはすべてダメ」とハッキリ明言するくらいの改革がされなければ、ジャニーズは変わらないというのは、厳しすぎるだろうか。
⚫︎今すぐ求められるテレビ側の改革、報道内容にまで口出す「ジャニ担」からまず廃止せよ
変わらなければならないのは、テレビ局も同じだ。今回各局はもっともらしく「人権侵害が起こらないようにします」のようなコメントを出しているが、その中で具体的に何をするのか、なにひとつ約束されていない。残念ながら、この程度の何も中身のないコメントを出すようでは、きっと「ジャニーズへの忖度」は続くだろう。
なぜテレビ各局の報道部門が「忖度して何もジャニーズのことを報じてこなかったか」というと、その大きな原因のひとつは「ジャニ担」という制度があったからだ。
テレビ局に限らず多くのメディアにはジャニーズ事務所との窓口として設けられた「ジャニ担」がいる。
「ジャニ担以外はジャニーズに触れてはならない」という暗黙の了解のもと、「ジャニ担」から「それはやめておいてくれ」と言われれば、報道の現場は悔しい思いをしながらも局の利益・商売を考えてジャニ担の言うことに従い、沈黙した。
横並びの競争の中で、他局よりも不利に扱われたくないという心理の中、ジャニ担という「ジャニーズの御用聞き」の言いなりになったのは、報道機関として恥ずべきことだ。
ジャニ担が存在し続けて、「報道よりも金を稼いでくる制作現場が偉い」という空気を改められなければ、今後も何も変わらない。
そして、ジャニーズ以外にも、タレントへの性加害の噂があったり、タレントの人権を侵害してそうな事務所はもっとあるはずだと、テレビマンとしては考えざるを得ない。
まずテレビ局が取り組むべきは、少なくともジャニ担を廃止することだ。そして、人権侵害の可能性がある事務所と取引しないために、取引先の調査部署を設置すること。調査部署には制作担当部署よりも強い権限を持たせるような具体的な改革案を作成し発表するべきではないか。
●「人権侵害事務所」との取引停止をテレビ局に言い渡す「第三者機関」設置を
ただ、残念ながら、テレビ局が「人気者がいる事務所の言うことはなんでも聞き、都合の悪いことには目をつぶる」という体質から完全に抜け出すのは難しいと思う。
そのため、ジャニーズもそれ以外のタレントも、人権侵害を受けた場合に告発できるような第三者機関も設けるべきではないかと思う。
民放連などの業界団体の下に置いてもいいし、タレントによる組合のような団体を新設してそこに設置してもいいだろう。タレントから人権侵害の告発を受けて調査し、人権侵害が認められた事務所との取引を各局に禁止する権限を持つくらいの第三者機関を作らなければ、立場の弱いタレントたちへの人権侵害はなくならないのではないかと思う。
これまで日本の芸能事務所やテレビ局は、タレントをあまりにも「道具」として扱いすぎてきた。「人気さえあればそれでいい。結果が出ればそれでいい」という考え方を改め、「人間」としてきちんと権利を守るのだ、という姿勢に変わるには、今が絶好の機会だ。
今こそ徹底的にテレビ局と芸能事務所のあり方を根本的に改革するべきだ。それをせずに、「ジャニーズとの取引は変わらず継続する」などと言い続けるテレビ局は、もはや誰からの信頼も得ることはできないだろう。
ジャニーズとの取引やめないテレビ各局に告ぐ「今すぐジャニ担を ... - Yahoo!ニュース ジャニーズとの取引やめないテレビ各局に告ぐ「今すぐジャニ担を ... Yahoo!ニュース (出典:Yahoo!ニュース) |
<このニュースへのネットの反応>
あと統一入った韓流担も
あと弁護士協会も
>事務所ではなく、タレントに直接ギャラを支払う その方法では仕事の管理が疎かになり、闇営業に巻き込まれる可能性が出てくる。事務所・タレント含めて1年くらい取引停止にして、その間街の清掃でもやらせたらどうだ?
テレビを見なくなった立場から言わせてもらえれば、今更感が強い。とっとと電波利権を手放して、他の事業者に売却し解体して欲しい。公共電波で作り手もそこに人を斡旋するものも、恥部を垂れ流し自浄できず海外から指摘されて、形だけの是正に取り組むとか通用するとかあり得ない。
それで「ジャニーさんのお気に入り」タッキーこと滝沢秀明氏の事務所のタレントを起用しましょう、ジャニーズタレントはみんなそっちに移って下さい、となったら、何やってるのか分からないのだが。
ジャニーズに今いる若手達に救いなくない?お金がないと救済もできないし。ていうかマスコミやテレビは偉そうな事いえないよな?
で、後釜にK-POPの奴等が納まる算段ですか?
なんや弁護士共は監督官庁にでもなったつもりか?
タレントに罪はないとはいえ、みそぎは必要。事務所もだがテレビ業界もな
ほんまこのキャンセルカルチャー気持ち悪い。どうせ半島タレントのごり押し来るんでしょ
ジャニを切っても秋元康アイドルや吉本芸人、韓流を起用し続けてたら何の意味もない。特にCDTVやMステはジャニ、秋元康系アイドル、韓流を減らすべき
ジャニーの共犯者である加害者側のTV局がジャニーズ叩いてるのに違和感しかないし、ジャニーズ所属タレントは被害者なのでは?
外国からの圧力とジャニ衰退でようやく重い腰を上げるようになったテレビ局側が被害者ずらすんな
現場見てて今までだんまりだったやつが今更何を言ってるんだ。
テレビプロデューサーってモロに加担側だろうが。何他人事感出しながら叩く側にまわってるんだ。
そんなに韓流にしたいの?うっとうしいなあ
元凶は寧ろ沈黙していた報道関係者だろ。新聞各社テレビ局各社芸能界も含めてな。弁護士も韓流もな。
要するにジャニ担を廃止して、俺にもジャニーズを扱わせろと。提言してるのがTVプロデューサーなんだから、その動機は社内政治の主導権争い
謝罪会見の前は平然とジャニタレ使ってたのに、会見後は手のひら返してジャニ担を廃止しろって、あまりにも極端すぎるだろ。今までジャニー喜多川の性犯罪を見て見ぬ振りして過ごしてきたくせに。
取引止めろとか事務所*とは思わんけど、個人的にはもう繋がった男達っかジャニー喜多川神聖隊にしか見えなくてマジで普通にキモいんだよね・・・全員じゃないってももう全員そういう風にしか見えんのよ